中学受験で離別した親友と同窓会で再会：謝罪？

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小学時代の親友、中学受験で明暗が別れ、
彼が合格、私は不合格。結果、彼は私立中学へ。
そして私は地元の公立中学校。
　
彼の行った中学校は大学までの一環教育であり
別々の中学へ行った我々の接点は大学まで
無くなってしまいました。
　
そして私の場合、思う所があって日本の大学
卒業後、アメリカへ留学してしまいました。
　
故に、益々二人の接点は遠ざかりその後は全く
会うチャンスもありませんでした。
　
それが、５、６年前に私が日本訪問中に
同窓会が開かれ、このチャンスは逃しては
ならないと、東京から京都まで足を伸ばして
同窓会に。何十年ぶりでしょう？
　　
でも私が参加出来たのは、同窓会も二次会で
そこで彼の姿を探しましたが居ませんでした。
　
なんとか其の時の幹事に御願いして、彼と
会えるチャンスを次の日に作ってもらいました。
　
ここまでが過去の経緯でしたね。まず、幹事
と待ち合わせて、それから昔の親友T君の
家に訪問です。
　
ブザーをならして、はい、御待ちしてました。
女性の声でした。キット彼の奥さんでしょう。
　
そして応接間に案内されました。昔懐かしい
家です。その内装は少しは変っていましたが、
昔と殆ど変わっていません。
　
昔そこには和服を来たお父さんが御茶を
入れていましたね。またお母さんも生け花を
教えて居られたので、そこには何時も新鮮な
生け花が飾ってました。
　
今回も恐らくT君の奥さんが生けたであろう
花が奇麗に生けてありました。さすが、お母さん
の意思を引き継いでいるのでしょうね。
　
さて、幹事君と一緒に居間でまっていると
さぁ、T君が現れましたよ。早速、挨拶
です。
　
「本当に久しぶりですね！ 元気でした？」
　
こういう一般的な挨拶からスタートです。
　
それ以降は、幹事君がそこに居ましたから
同窓会の話しになり、今回の同窓会の
話しに話題が移って行きました。
　
そうして３０分も過ぎたでしょうか？
幹事君が、
「谷川君 そろそろ失礼しようか、
余り長いもしてもなんだから。」
　
「そうですね。」
　
私も別に反対する理由もなく、なんとなく同調
をしてしまいました。もしこのまま別れれば
また接点がなくなると必死に思いました。
それでなんとかして彼の情報をと思ったので、
別れ際に彼の現在の仕事の名刺を貰ってこれで
連絡が付きますので、ということで別れてしま
いました。
　
あれぇ〜、あの時の謝罪はどうなっちゃったの？
それが目的で今回T君に会いに行ったんじゃ
なかったの？
　
まぁ、なんと情けない。結局、思っていた事を
切り出せないままに彼の家を後にしてしまい
ました。
　
またまた、心にはしこりが残ってしまいました。
現在の私は、昔の私ではなく、アメリカ式に
何でもずばずば発言ができるようになって
来てるはず。だのに、今回T君にあって、
その事を謝るつもりだったのに、何故
それが言えなかったの？
　
ひとつには、幹事君に頼った事があげられます。
そして幹事君は私が謝罪したいという今回の
再会の目的を知らなかったですから、当然
ですよね。
　
幹事君の役目としたら、昔の二人を再会させる
段取りを取ったという事で目的を果たせたと
思っていたからです。
　
また歯がゆい思いをする羽目になってしまいました。
もし、次回会えることがあれば今度は私自身が
彼のアポを取って、どこかの茶店で二人だけで
昔話をするのが一番では無いかとおもっています。
　
今回は目的が成就できなく、またまた心残りな
里帰りとなりました。
　
谷川涼一


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